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【銀魂】夜兎地球放浪記

第2章 会いに行くから、お姉ちゃん。


どのくらい戦っただろうか。
ネズミもだいぶ駆除し、明かりも段々と戻ってきたがそれでもネズミの数は一向に減らない。


そんな中、神恵は突然思い出したように不意にポケットから携帯を取り出した。

「どうした神恵殿!」

傘を広げ、防御の姿勢になり携帯を操作し始める神恵に桂は問いかける。

『私の部下がこういうの調べるの詳しいんです…!いつも他の星でトラブルとか巻き込まれたら調べてくれて!!』

そう言いながら神恵は電話帳から瑠樺の名前を探し出し、電話をかけ始めた。

1コール、2コールと鳴り響く電話の音に待っている暇もなく、どんどんと襲いかかるネズミを素早く対処していく神恵。




7コール目でようやく通じた電話。やっと繋がった相手は思っていたよりも腑抜けた声で電話口から発した。

「もしもし神恵さん?今何して…」『瑠樺!?!?!ちょっと調べて欲しいことあるんだけど!!!』


焦った神恵は思っていたよりも大きな声が出てしまう。それもそのはず、もう目の前にはまだまだネズミが自分に向かってきており、それを倒す気迫がそのまま声に出てしまう。


『あのさ!!!!なんか電気を帯びたネズミ?みたいな!生物って地球の生物?!』


神恵の言葉はその場の状況を説明するために出た言葉ではあるが、冷静な人間からするとなんとも素っ頓狂なことを開口一番言われたようにしか聞こえない。


「うーん…。神楽さんの言う通り電気を帯びたネズミって言われてもピカチ〇ウくらいしか…」

神恵のネズミを倒す手が止まる。瑠樺が神楽という名前を口にしたからだ。



(えっ。私瑠樺に神楽の名前教えてたっ…け。それより神楽さんの言う通りって、なんで、なんで?一緒にいるの?え。)



思考が一瞬その言葉にとらわれる。
今の今まで、こんなネズミ退治とゲーム探しに気を取られていたが、良く考えれば神恵は神楽に会いに来たのだ。なのに、何をやっているんだという考えに侵食されていく。


周りが明るくなったのにも関わらず神恵の視界は一瞬真っ暗になった。
その隙をついて、ネズミは一目散に神恵に飛びかかろうとする!


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