第1章 唐突だよ‼︎うん‼︎
「おじゃましまー…す」
小さい声でそう呟いて本丸の引き戸を開ける。
政府のおばさん? 帰った。
何なんだよあのおばさん!! なんて頭の中で思いつつ中へ1歩。
外から見たなにか黒いのが…ゾワッと肌に感じて、気持ち悪い。
だけど、まだ誰も見えないことに安心して私はまた1歩。
「あっれー?誰もいないなぁ…」
見渡す限り人はいない。
あ、うん。
人じゃないんだけどね。
また進もうとすると、私の首に冷たく鋭いものが当てられた。
私だって馬鹿じゃない。
長さ的に…短刀だよねこれ。