第11章 《裏》好きなんですけど【斉藤終】
ここは屯所。
その屯所を駆け抜けるのは私、夏希。
なぜこんなに走っているのかって?
それは…。
夏希「終兄さーん!!」
と言って飛び付く。 ん?私はこう見えても成人しているぞ!
終「……!」
終兄さんは驚きながらもちゃんと抱き抱えてくれるから、
飛び付いてしまうのだ。
だけど、それをあの人は許さないー…。
土方「オイ夏希。いつになったら屯所内を走らないと言う約束は守れるんだ…?」
夏希「あ、こんにちは土方さん!!」
爽やかな笑顔で挨拶をするも、
土方さんはお怒りモードだ。
土方「罰として、夏希。見廻り組にこれ届けに行ってこい。」
と言って、写真付きの資料を渡される。
夏希「はーい。」
罰なのに、嫌な気持ちではない。
なぜなら、信女ちゃんがいるからだ。
佐々木鉄之助繋がりで知り合った女の子だ。
土方「ったく、戦場でのあの緊張感はねぇのかよ。」
夏希「戦闘だけは集中しますよ、そりゃ。」
私はふふふと笑った。
終『俺も付いていくZ』
夏希「えっ、ほんと?」
そう言うと、終兄さんはコクリと頷いてくれた。
うん、大好き!!