第14章 《裏》有り余る位の愛情【坂本辰馬】
陸奥「ぉぉ、夏希。やっときおったか。あのバ艦長がお待ちかねぜよ。」
夏希「え、ほんと?ありがとう陸奥ちゃん!」
私は、坂本さんについ二時間前に呼び出されたのだが、
食器の後片付けですぐには行けなかった。
だから、今私は本気で走ってきた。
あぁ、さすがに階段を飛びあがるのはキツい…。
私は肩で息をしながら艦長室へ入った。
夏希「失礼します、坂本さん、遅れました…。」
坂本「ん!やっときたぜよ、夏希!」
坂本さんは嬉しそうにこっちへ駆け寄ってくれた。
…まるで子犬みたい…。
私は微笑んでしまった。
坂本「まっこと遅いから、夏希用の饅頭食ってしまったぜよ!あははははは!」
相変わらずうるさいお方だ。
夏希「それで、坂本さん。用とは?」
すると、坂本さんは私の顎を持ち上げ、チュと軽いキスを交わした。
坂本「用も無いのに呼んじゃダメかのぅ。」
夏希「い、いえ…。」