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【薄桜鬼】闇色夢綺譚~花綴り~ ※R18

第1章 闇色夢綺譚~花綴り~


まさか、私がこの世界へ来るとは思わなかった。


私はあの世界で死んだ。

死んだ筈なんだ。

彼の刀が私の胸を貫き、ゆっくりと確実に心臓を捉え、私の刻を止めた。

普段から余り表情を表に出さない彼が、これでもかと言うくらい目を見開き、崩れ落ちる私を目で追う。
そんな彼に向かって" ごめんね "と言った。

私の声は届いたのだろうか。

彼は、何度も、何度も私の名を呼ぶ。

だけど、私にはもう聴こえない…。



所詮、あの世界では私は異物にしか過ぎない。

彼で良かった。

あの世界では、もう私の愛した者達はもう居ない。

だから、貴方で良かった。

私が最後に愛した貴方で、


良かった。





揺れる、ゆれる。

廻る、まわる…。



闇色夢綺譚~花綴り~


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