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時をかける清光【刀剣乱舞】

第5章 結





次の日、時空制御装置の故障が発覚し、その日の出陣は取り止めとなった。

日当たりの良い縁側に座って、修理業者にヘラヘラと笑いながら頭を下げる主をぼうっと眺めていると、どこからか鶴丸国永がやって来た。

「加州、丁度良かった聞いてくれ!故障の原因だが何故か主の生体認証情報がリセットされて、エラーになってるんだと。不思議だよなぁ」

噂好きの鶴丸は一方的に自分の言いたい事だけ喋り倒すとすぐに次の目標を見付け、風のように去っていった。

「あ、おーい石切丸、聞いてくれよ!何者かが時空制御装置をリセットして、俺達の出陣を邪魔してるんだ。恐ろしいよなぁ」

言っていることがさっきと若干変わっている事に対しては突っ込んだ方が良いのか。

「それは不可解だな。……昨晩も本丸の結界になんら異変は見られなかったのだが」

「結界に引っ掛からない存在……待てよ、それはつまり……幽霊か!」

こりゃ驚きだぜ!と鶴丸はまた風のように駆けて行った。

「待て鶴丸、そうと決まった訳では無かろう!」

石切丸は馬の餌を抱えたまま追い掛けるが、明らかな機動力の差で鶴丸に追い付く事はできなさそうだった。


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