第34章 びたーちょこ
S side
俺の密かな楽しみは大好きなニノのラジオをヘッドフォンをして聴くこと。
目を閉じてニノの声に浸るんだ。
これなら誰にも文句なんて言われないだろ?
この気持ちは隠し通して来た。だってニノの好きな人は俺ではないから。
ラジオから聴こえてくる愛しい人の声。
ニノ・・好きだよニノ。
週に一度の贅沢な時間のはずが、ニノ本人の言葉で俺の心を掻き乱す。
アイツの名前ばかり呼ぶんだ。アイツのことをとことん褒めるんだ。
そんなの家でやってくれよ。
明日もまた目の前で見なくちゃいけないんだ。仲の良い2人を。
楽屋でもスタジオでも人目を気にせずにイチャつくニノと相葉くんの姿を見なくてはいけないんだ。