第6章 喋らない隊長
アフロヘアーの隊長に抱かれ、
救護室にやってきたのは良かったけれど…
これが凄く気まずい…
水で濡れてしまった長襦袢は肌の色が分かるほど透けているし
密室で異性と2人で居るのが原因だとは思うけど…
一番の原因は…アフロ隊長さんがまったく話してくれないこと。
みわ
「………」
斉藤
「……」
みわ
「……」
斉藤
「……」
(お礼言わなくちゃ…助けてもらったんだから…)
みわ
「危ないところを助けて下さって本当にありがとうございました、」
斉藤
「 !! 」
私がお礼を言うとアフロ隊長は驚いた目をする
みわ
「本当に息ができなくて死んじゃうかと思いました…」
斉藤
「……」
(は、話が続かない……!?)
斉藤
「!」
"バサッ"
みわ
「!(´⊙ω⊙`)!」
突然立ち上がる斉藤さん。
みわ
「ど、どうしました?」
斉藤
「……」
斉藤さんは私と目を合わせた後、
軽く私に向かって頭を下げ
"バタバタバタバタ"
救護室から急いで出て行ってしまった。
(何か急用でも思い出したのかな?)
アフロ隊長が居なくなって…尚更やる事が無くなってしまった私は、
畳の上にそのまま横になった。
(牢の床より暖かいな…やっぱり……)
顔の側にある畳からはい草の匂いが香ってくる…
なんだかホッとして私は少しだけ目を閉じる事にした。