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【戦国BASARA】闇色夢綺譚 ※R18

第3章 ~ひらり、ひらりと久遠の破片~


【forty-ninth.】

※前回同様セリフ抜粋・捏造有












「っ…がはっ!」


久方ぶりの賢人の " アレ " は昔よりも深刻であり、言うならば…


" 時間切れ "


「…済まない、大谷君…」

やはり、ここまでのようだ、と確信を付く事は話せぬらしい。
口元を拭う賢人の姿は見ていられぬ…。


「もう一つ、これは話せる」







" 彼女は、知っている "












俺は走った。
名前の事だ、半兵衛様の言う通り大人しく待っている筈がない!!




「っ…!」


クソっ…
遅かったか…。


名前を残した場所は見事にもぬけの殻で、俺は足元に落ちているそれを拾うと自身の風で引き裂いた。


奴の速さに追い付ける事は難しいが、向かう場所は一つしかない。

俺は踵を返し、全速力で元来た道を走った。








「っ…!」

俺が戻ると既に二人の戦いが始まっていた。

「ついに…始まってしまった…」

俺はそう呟き刑部さんの隣に行き、名前の事を告げると、刑部さんはため息を零すも想定内よ、と言う。

「しかし、まだ姿が見えぬ」

攫われたと言う訳でもなかろ、と俺はそれに頷いた。

名前と奴は仲が良かった筈だし、今回の事であの松永久秀が関わっている、とも考え難い。
そう思っていると、刑部さんが二人を指差し、こう言った。


「左近、この戦…しかと見ておけ」


俺は黙ってそれに頷き、自身の目に二人の姿を焼付けた…。


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