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Happy Valentine 〜白い雪番外編〜

第4章 その後──


数日後。

「しーんいちっ♪」

はコナンを家に呼び出した。そして彼が来るなりキラキラとした視線を送りつけてみた。

「ね、バレンタインどうだったの?教えて教えて!」
「どうもこうもねーよ。ただ──」

コナンはリビングのソファに座って話し始めた。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

──薬を飲んで元に戻ったコナンは、新一として毛利探偵事務所に向かった。
コンコン、とノックを数回する。すると、──「新一!?」蘭が出て来た。

「よ、よぉ蘭。久しぶり」
「久しぶりじゃないわよ!どこ行ってたのよ今まで!」
「悪かったって。事件の捜査で忙しいんだよ、知ってんだろ?」

新一が何を言っても治まる気配はない。仕方なく、新一は蘭の手を取って探偵事務所を出た。

「わっ!ちょ、ちょっと!?」
「悪りぃ蘭、ちょっと付き合ってくれ」
「えっ、ちょっと新一!」

困惑する蘭を連れて行ったのはイルミネーション。
渋谷駅の近くでかなり大規模なイルミネーションがやっていると聞き、新一は蘭をそこに連れて来たのだ。

「うわーっ、綺麗!」
「だろ?人が多いのが玉に瑕だけどな」
「でも綺麗だよ!すごい!ありがとね新一!」

満面の笑みで言われ、新一は「お、おう……」と少し顔を赤らめた。
すると蘭が、鞄から手のひらサイズの箱を取り出した。

「はいっ!バレンタインチョコ!」
「え、マジで?」

まさかくれるとは思っていなかったため、新一はきょとんとした。

「何よ、いらないの?」
「い、いやいるよ!サンキュな、蘭」
「ううん、喜んでもらえたなら嬉しいよ!」

蘭はニコニコして言う。

ドックン。

発作が起き始めた。もう薬の効果が切れかけて来ている。

「わ、悪りぃ蘭……オレ、事件が新展開したって言うから帰るよ……帰りはこれ使えよ」

そう言って電車賃を渡す。

「えっ、ちょっと新一!?」
「わ、悪りぃな……また今度、ゆっくり来っからよ」

そう行って逃げるように帰った──らしい。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「……サイテー!」

話を聞き終えたの第一声はそれだ。

「まず久しぶりに会えた幼馴染置いてかないの!それに女の子1人にするとか……男の風上にも置けない!」
「しゃーねーだろ!?蘭の前でコナンに戻れってのかよ!」
「後あんた嘘下手すぎ!」
「うるっせーな!」

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