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【イケメン戦国】✿ 永遠の恋〜華〜 ✿

第7章 天使の憂鬱(石田三成/微甘)


それからというものー

三成は迦羅の笑顔を常に見たいとでも言うように、事あるごとに姿を見せた。

お茶に誘われれば書物を置いてでも必ずやってきた。
迦羅が何か困っていれば我先にと駆けつけた。

端から見るにはそれはそれは異様な光景に映る。


「おいおい、何がどうなってんだ」


事情を知らない者達は皆、唖然とする。
そこへ、唯一三成の胸のうちを掴んでいる秀吉がやってくる。

「すぐにわかるさ。さて、茶にしよう」





いつものように一室に集まり、お茶を飲む。

やってきた三成は、皆の疑問を知ってか知らずか、さも当然のように迦羅の横を陣取る。
しかし、近い。
着物の袖が触れ合うほどに、近い。


迦羅もそれを意識しているのか、ほんのり頬を染めている。


さすがに皆がその空気を感じた時、悪戯な好奇心が騒ぎ始めた光秀と政宗がわざとらしく切り出す。


「まさか三成が仕掛けてくるとは思わなかったな」

「悪いことは言わない、迦羅、俺にしておけ」

政宗はグイッと身を乗り出し、迦羅に顔を近付ける。


迦羅が困惑していると、三成はぴしゃりと言い返す。
「政宗様にとられては、困ります」

「ほう…と言うと?」
光秀は意地悪くニヤリと笑う。

「迦羅様は誰にもお渡しできないと言っているのです」

「信長様のお気に入りだから、ってことでしょ」
三成に余程興味がないのか、家康は話をそう取った。



「私が迦羅様に恋をしているからですよ」



思わぬ過激な発言に家康は飲んでいたお茶を吹き出し、むせ込んでしまった。

秀吉、光秀、政宗は納得したように笑っている。

「ちょっと三成くん、な、何を言って…」
迦羅は顔を真っ赤にして慌てている。

「あ、すみません。私としたことが、配慮が足りませんでしたね」

三成はそっと迦羅の手を取り立ち上がる。


「すみませんが、迦羅様はお借りしていきますね」
爽やかな笑顔を残し、部屋を後にする。


ー部屋から出て歩き出すと、迦羅は足を止めた。


「あの…三成くん?何かの冗談?」

「私は冗談など言えません。ちょっとだけ付き合って下さい」













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