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テニスの王子様短編集~クリスマス~

第3章 日吉若


街はクリスマス一色に染まっている。
忙しそうに歩くサラリーマンも子どもと楽しそうに手を繋ぎらがら歩いているお母さんも幸せそうに愛を語り合っているカップルもこの街のためにいるみたいだ。

その街の中から唯一邪魔なものと言えば10人中10人が一人でいる俺のことを選ぶだろう。
元はと言えば跡部さんが
「一般人のクリスマスの過ごし方を俺様が直々に見てやる!日吉は、街を案内しろ!いいな?」
って言うから来たものの結局跡部さん…
「急な用事が出来た。今日は、無理だからまた来年案内しやがれ!」
って電話で言ってきた。
自分勝手にもほどがあるだろ。

それにしも、クリスマスってだけでよくこんなに盛り上がれるものだなぁ…。

店のレイアウトもトナカイやサンタクロースの置物が置いてある。
「ふーん…。こんなんのどこがいいんだか…。まぁ、暇だから入ってみるか。」

店の中に入ってみると中はカップルやら女子がいっぱい
いた。
色遣いがすごい鮮やかで目がチカチカする…。
「こんなので、みんな楽しいのか…?」

商品を見ていくとかわいい熊の絵が書かれているマグカップや真っ赤の手袋…
このへんはどうやら女子もののコーナーみたいだな。

「お客様、彼女へのプレゼントをお探しでしょうか?」
一人で見ていると店員に声をかけられた。
「いや…、別に…。」
「好きな人へのプレゼントですか?」
この店員はやたらグイグイきやがるな。
「でしたら、こちらマフラーとかどうでしょうか?女の子にとても人気ですよ。他にも…」
やらた一人で話を進める店員だな…。

別にプレゼントを贈るような奴はいない…こともないか…。
あいつに…にプレゼントを買ったところで渡す機会もないだろうし…。

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