第1章 切原赤也
私は、今、家の近くの公園に一人でいる。
なぜ、この寒い時期に一人で公園にいるかと言うと
今日の帰りのときに私の靴箱に手紙が入っていた。
「なに、これ?」
中身を開けてみるとそこに書かれていたのは
「様
今日の17時にあなたの家の近くの公園に
来てください。 」
と、ギリギリ読めるかなという字で書かれていた。
誰かの手紙からはわからないけどクリスマスというのに一人で家にいるよりかは、退屈しのぎにはなりそうだなって思ったので、私はここにいる。
「それにしても、寒いな…。」
公園の時計を見るともう、17時になっていた。
「別になんにもないじゃない。」
そんなことを、呟いた瞬間誰かの手が私の目に覆いかぶさってきた。
「キャッ」
「だ~れだ♪」
「その声は…?赤也くん?」
「あったり~!さっすが、先輩!」
見ると、そこにはニコニコ笑った赤也くんがいた。
「なんでここにいるの?」
「あれ?先輩、手紙読んでくれてないんっスか?」
「えっ?あの手紙って赤也くんからだったの?」
「名前、書いてなかったスか?」
「うん…。」
「それなのに、来てくれたんっスか?」
「まぁ、暇だから。」
「よかった~。来てくれて。」
そう言いながら赤也くんは、安心したような顔をした。
「というか、なにか用事があったの?」
「あ、あの…///今日ってクリスマスじゃん?」
「確かに、そうだね。」
「で、俺がここに呼び出した理由わかっちゃったりしないっスよね?」
「うーん…。」
「あー、やっぱやめ。わかるわけなさそうだし。」
「正解は、教えてくれないの?」
「じゃあ、いいって言うまで目閉じててくんない?」