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【HQ】虹色の青春

第1章 cloudy




私は音駒の女バレのマネージャーをしている。
もともとバレーが好きだったんだけど、
運動音痴な私には高校の本格的なスポーツには気が引けて‥


音駒の男バレと女バレの練習が終わる時間は一緒だから
クロと研磨とよく帰る。


中学の2年のとき、初めて同じクラスになって
そこからすごく仲良くなった。

「今ではさ、研磨の視線からも大体は分かるようになったんだよね!」

「6割ははずれるけどな。まあ、でもこの黒尾様なら、10割当たる!」

「‥‥‥8割。」

「え?」

「‥クロ、当たってるの8割くらい。」

「嘘だろ⁉︎」

その研磨の言葉を聞いて少なからずショックを受けている
クロを見て思わず笑ってしまう。



そんな話をしてると、もう研磨の家に着いてて、
クロもすぐそこなんだけど、私を家まで送ってくれる。
いつものこと。

でも、その時間が私にとって一番幸せな時間。


暗いから。
女子だから。
1人だから。

そんな理由でも、クロと2人でいれるのは嬉しかった。

きっと明日の朝は彼女と登校するから、
昼休みのお弁当も。



だから、少しでもクロとこんな風に楽しく喋れるのは嬉しい。




本当は、少しでも私のこといいなとか思ってくれないかな?
なんて考えてるけど、それは内緒。



「でさ、あの時の担任の顔見たか⁉︎」

「見た!あれは笑った!!だってもう、目が点って感じ!あと、もう顎が外れるんじゃないかって思った!!」

「だよな!あれは写真におさめるべきだった!!」



そんななんでもないような話がずっと‥
私の家まで続いた。
そして笑い声も‥



「じゃあな、」

「うん!また明日!」


振り向かずに手だけ振って帰るクロの後ろ姿は

ほんっとうにかっこいい。


脈がないのも百も承知。
でも、好きなのはどうしてもやめられない。




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