• テキストサイズ

【HQ】虹色の青春

第2章 sunny





「ねえ、一年くらい前に言ったこと覚えてる?」


次の日の昼休み。



何気なく聞いてみた。

今までずっと聞きたくて聞けなかったこと。


「一年くらい前?んー‥‥ 。悪りぃ覚えてねー。」


そうだよね普通。

でも、告白ってそんなに忘れちゃうものかな?



ってことは結果ダメだったってことかな?




でも、そんなに悲しくなかったし
もう一度告白しようとは思わなかった。


もういいかなって思った。



きっとそう思えたのは西谷くんのおかげ。






「なあ!椿、今日気晴らしにカラオケ行かねー?5人くらいで!」



「んー‥‥ 。そうだね!最近勉強ばっかりだもんね〜。」






放課後にって約束して次の授業の準備を始めた。


移動していると廊下で西谷くんに会った。



「こんにちは!」


「あ、西谷くん。元気だね〜」


「ありがとうございます!椿さんは元気ないですね‥ 。」


西谷くんは理由を聞かなかった。

きっと気を使ってくれたんだろうな。




「ん?大丈夫!またね〜。」


「うっす。」


最近西谷くんと話すのが楽しい。


それはきっと友達として受け入れてきたからだと思う。



これはきっと恋じゃない。

そう信じて疑いたくなかった。









授業が終わり放課後になると5人で集まってカラオケに行った。


それは仲良しの女友達とあの人とその友達。




そこまで乗り気ではなかったけど断る理由もなかったから行こうと決めた。




でも、残って勉強しないということは西谷くんとも帰れないってこと。


少しさみしいような気がしたけど
別に、いつも帰ろうなんて約束してる訳じゃないんだよなーなんて思った。




何時間か歌った後そろそろ帰ろうかってなって
帰る準備をしてた。


トイレに行こうと思って
部屋を出たら


その後をあの人が
私の前に好きだった人が声をかけてきた。



「なあ、椿俺と付き合ってくれないか?前に覚えてないなんて言ってごめん。思い出したんだ。」



私は何も考えられなくてただただ驚いてた。


でも、

彼の言葉を聞いても嬉しくなかった。



なんでだろう。

ああ、



うん。



きっと。




私は西谷くんが好きなんだ。


/ 135ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp