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【HQ】虹色の青春

第1章 cloudy








俺が振られたのは卒業して1ヶ月経った頃だった。









彼女と俺は違う大学へ行った。
彼女と同じ大学にいられないのは少し寂しかったが

これから高校とはまた違う場所で生活するんだと思ったら楽しみで仕方がなかった。







その矢先に彼女からの別れを告げられて
かなりショックだった。










優しすぎる。









その言葉が今でもよく理解できない。




でも、俺の元カノになったあいつは
もう前へと進み始めていた。





夏になった頃
外を歩いていたらショッピング中のあいつに会った。


向こうは気づかなかったらしい。





それもそうだ。




あいつの隣には男がいた。





楽しそうだった。
あいつは心から笑ってるように見えた。



それに気づいた頃はもう遅くて



友達といるときは大笑いするくせに
俺といるときは微笑むだけだった。




その理由が、今、よく分かった。




大切にしたいと思っていた。
でもその行動が
本当に大切にできていたのかと聞かれれば
もう自信を持って答えることはできない。











それが最後だった。
その後、彼女を見かけることはなかった。





































それから1年くらい経った頃だった。




そのきっかけは大学に入ってからできた友人だった。






「黒尾は会いたいやつとかいねーの?」





「いねーよ。」



そう答えても、そいつは諦めずに聞いてきた。





「恋愛的なのじゃなくても、久しぶりに会いたいなーって思うやつ。」




「だから、いねーよ。」





「せっかく俺が黒尾の将来を心配してやってるのにー。」





「余計なお世話だ。」





久しぶりに会いたいと思った。
でも、こいつらには絶対に言わねえ。




何が何でも恋愛にからめようとするから。





















その日の夜、久しぶりに会ってみようと思った。


でも今日はゆっくり休みたい気分だった。










朝になったら電話でもしよう。
いきなりかけたら驚くだろうか。




でもメールで伝えるのでは遅い気がした。



早く会いたいと思ってたから。




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