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日章旗のデューズオフ

第4章 SSS キャラ×男主:漫画作品篇(―/2日更新)



★GK尾形百之助&杉元佐一(同衾主続き)

「尾形ァッ!!」
「ッやめてやめてやめてやめて!」
「ハハァ」
尾形へ朝ご飯を提供してひと段落着いたタイミングで事件は起きる。寝室から大きな荷物が落ちた音がした。吃驚して身を固めていれば直ぐにドタドタと激しい足音が近付いてきてリビングの扉が勢い良く開く。そんなばかな。二人目である。杉元が立っていた。
驚く俺と顔を合わせた杉元も吃驚していたけど、隣で優雅に味噌汁を啜る尾形を見た瞬間に鬼のような形相で迫ってきた。そして冒頭である。
「右目はどうしたんだ尾形っ! アシㇼパさんの毒はっ! そもそもここどこだよっ!」
「知るか。俺の方こそ説明して貰いたいくらいだ」
ええっ、あんた達そのタイミングで逆トリップかましてきたのかよ。尾形辺りは死んで極楽にでもきたようなつもりでいれば気持ちの整理つきそうだけど、杉元はこれからアシㇼパさん達と本腰入れて金塊探すタイミングじゃん。どうすんの……。

★GK杉元佐一(同衾主続き)

ひとつ分かった事がある。尾形が逆トリップしてから全く向こうの時間が進んでいないという事だ。尾形がこちらに来たのは右目を矢で射られて気を失ったタイミング。でもそれから数週間経ったのに、遅れて現れた杉元は当時の話を新鮮な態度で蒸し返した。発着の着の時期にはズレがあるのに、発の時期にはズレがない何よりの証拠だ。
早くアシㇼパさんの所へ戻らないと、と慌てる杉元に「ここは夢の中だとでも思って過ごしてください」とか「ほら旦那様の目があることが何よりの証拠になりますよね」と言いくるめて何とか落ち着いてもらった。流れるように居候が増えたが仕方ない。尾形は死ぬほど嫌な顔してたけど仕方ない。
「じゃあ尾形はずっと苗字くんの家にお邪魔して穀潰ししてたの?」
「はい」
「穀潰しは否定しろよ、お前」
「こんなやつの世話を何週間も……。骨が折れただろうに。偉いなぁ」
「別に困った事は無かったですし、大丈夫です」
「安心してくれよ、俺はちゃんと君を手伝うからさ」
「……ッチ」
『俺は』の『は』を強調した杉元は尾形の横に座っていた俺を気軽に抱き寄せた。親愛の肩パンが力強過ぎて泣きそうなほど痛かったけど耐えた俺は偉い。

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