第5章 再会
(っ、誰っ!?)
突然聞こえた声にビクッと
体を揺らしながらも
声のした方、天井を見た。
すると、
「...え?」
カタリ、と音をたて、
天井の板の一枚が動いた。
そして、
「...久しぶり、咲夜さん。」
「っ、佐助さん!?」
それによって出来た間から顔を覗かせたのは、
『佐助』さんだった。
「ど、どうして、ここへ...!?」
『佐助』さんは器用に天井から部屋へと降りる。
「咲夜さんに会いに。
約束したので。」
(そういうことを聞いてるんじゃなくてっ!)
『どうして』というより、『どうやって』の
方が正しかった。
「『どうやって』ここに来たのかは簡単です。
俺は、忍者なので。」
(『忍者』だからって...。凄いな、忍者って。
それに、他人の心の声も読めちゃうし。)
そう、全ては『忍者』だから。
と、まとめることにした。
(...それか、私が顔に出やすいって
だけかもしれないけど。)