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CRIME【気象系BL小説】

第5章 Eu me apaixonei


潤「じゃあ行ってくる」


翔「ありがとう。2人共気を付けてな。雅紀ありがとう」


「うん。ごちそうさま。ありがとう」


翔ちゃんと別れ、俺は潤くんと一緒に夜道を駅に向かって歩いた。
断ったのに…お見舞いの御礼だと駅まで着いて来てくれる事になった。
どうしよう…緊張する…。


隣に居る潤くんを横目でちらりと見つめる。
睫毛…長いな…。
本当に…綺麗…。


緊張のせいか、あまり会話もないまま…どんどん駅が近付いて来る。


潤「雅紀さん」


「え?」


潤「今日はありがとうございます」


「あ、うん…こちらこそお邪魔して…」


潤「いえ。兄とは…まだ少し気まずくて…。初めてです。あんなに穏やかに食卓囲ったの」


「そうなんだ…」


潤「少しの間ですけど…ちょっとでも兄と打ち解けられたらって…思ってるんだけど…難しいですね」


「潤くん…」


駅の改札に着くと…潤くんの足が止まる。


潤「それじゃ…お気を付けて」


「あ、うん…」


頭を下げて背中を向ける潤くん。
俺は反射的にその腕を掴んだ。


潤「え…」


「あ、あのさ…また…逢いたいんだ。2人で…」


潤「………」


「………駄目…かな。気持ち悪いか…男がこんな…」


潤「………」


潤くんは黙って俺を見つめたまま。


「でも…俺も…初めてなんだ…こんな…。いや…何言ってんだ…」


こんなの…いきなり告白してるみたいじゃんか…。
馬鹿だ…。


1人でパニックになってると潤くんがクスッと笑った。


潤「いいよ」


「え…本当に?」


潤「今度飲みに連れてって下さい。俺帰国したばかりでまだお店とか知らないから」


「わ…分かった!ありがとう」


笑顔で頷く潤くんに…俺はまた心ときめいていた。
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