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CRIME【気象系BL小説】

第3章 convivência


潤「お邪魔しまっす…」


鞄を持った潤が頭を下げて入って来る。


潤「へぇ…割と広いんだ。綺麗にしてるね」


「昨日大掃除したんだよ」


潤「迷惑かけます」


「いや…」


一瞬の沈黙が流れる。


気まずくなるのが嫌で…俺はリビングを出た。


「こっちがお前の部屋。ソファーベッド置いてるからそれで寝て」


潤「隣は兄さんの部屋?」


「え?あ、まぁ…」


潤「見せて?」


返事を待たずに潤は扉を開いて中へと入って行く。


「こら!潤!」


慌ててその背中を追いかけた。


潤「ははっ…」


乱れたままのベッド。
テーブルの上に乱雑に置かれた仕事の書類。
脱ぎっぱなしの服。


それを見て潤は笑ったのだろう。
生活感の溢れる俺の部屋を楽しそうに見つめていた。


「勝手に入るなっつーの…」


潤「ごめん。でも…いいよ。兄さんぽい」


「俺っぽい?」


潤「何となくイメージ」


そう言うと…ボフッとベッドに腰掛けた。


潤「何か…父さんが変な事言ってごめんね」


「え…」


潤「嫌だったでしょ。俺が…ここに来るの」


「………そんな事…ないよ」


潤「嘘だ。すっげー戸惑ってた」


「………」


返事が出来ずにいると…潤の瞳がデスクの上のある物を捕らえた。
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