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しあわせのかたち

第8章 守られる日々


章大にさよならを言ったあの日から

一週間が立って


この奇妙な三人での

共同生活にも少しずつなれてきた頃



私は毎日のように

同じ夢を見るようになっていた。




章大が私の隣にいて

私だけを見つめて

私だけを抱きしめてくれる…



そんな幸せな夢を……


でもその幸せな夢は

最後までは続かなくて

不意に章大は私と繋いでいた手を離し

私から遠く離れ違う女の人の手を

握りしめる…


"やめて…"

そういくら避けんでも声は届かなくて

二人は手を繋ぎ歩いていってしまう…



最後はいつも

そんな悪夢に変わってしまう………



すばる「まい…………?」



名前を呼ばれゆっくりと重いまぶたを開くと

心配そうに私の顔を覗き込む

二人の顔が見える……



「すいません……

なんか嫌な夢…みちゃいました……(笑)」



そう言って

いつの間にか頬を濡らしていた涙を

ごしごしと力任せに拭うと…



亮「また章ちゃんの夢…見てたんやろ…?

夢の中でまで泣いてたら

体持たへんよ…?」



錦戸さんは悲しそうな顔をしながら

私の手に自分の手を重ねる…


重なった手の温もりに

また胸が痛くなって

よけいに溢れだした涙を見た渋谷さんは



すばる「亮…逆効果や…

お前に触られたんが嫌で

まいがよけいに泣いてるわ…(笑)」


なんてにんまりと笑って…


それを聞いた錦戸さんは


亮「絶対ちゃうわ(笑)!!」


なんてむきになって反論をする…(笑)



そんな二人の会話に

また私はいつの間にか笑顔になっていた…
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