• テキストサイズ

【銀魂】見つめる鍋は煮え立たない

第1章 自称優男は大体外道


十数メートル離れた先に立つのは腰に真剣を携えた男。


観客席では天人達が、腕を振り回して雄叫びとも言えるような声をあげている。


試合は、両者が刀を抜こうとした瞬間に...開始。


男が刀を手にこちらに突っ走ってくるから直前で避けて男の頭を柄頭で殴る。


頭を殴られてよろめいたところを相手の背中を刀でバサり。


相手が血を流し倒れたところで、試合は終了。


「勝者、荒彩!!!」


その途端怒号をあげながら見ていた天人達がワッと歓声をあげる。


刀を鞘になおし来た道を戻る。



出入り口付近には水を持った従業員がいる。


「あの死体の処理、また私がやっとくから。」


水を受け取り、指でさっき斬った男を指すと従業員は苦笑いする。


「毎度毎度ご苦労なこった。自分が殺ったものの処理は自分で、てか。」


「そりゃあ、ね。私はきちんと責任を持てる女だから。」


従業員はフン、鼻と鳴らし闘技場にある男の体をとりにいく。


私は闘技場の裏の路地裏まで向かう。


歩いてる途中、何人かすれ違ったけどみんな私の姿を見た途端道の脇に張り付く。


まあ、当然といえば当然か。





路地裏で少し待っていると、さっきの従業員と、目を血走らせ服も雑に着た男が斬った男を運んできた。


2人は男を雑に地面に置く


「いくら死体といえども人間だよ。もっと丁重に扱わないと」


「はっ、どうせ今から処理するんだから丁寧に扱っても意味ねえだろ。

...あんたがこれからどうするつもりかは知らねえが。」


その間も片方の男は相変わらず目を血走らせ私を見ている


「...それ、脅しのつもり?

あんた、私とやり合って勝てると思ってんの?」


そう言ったら従業員の男は両手をあげ降参とでも言いたいような素振りをとった。


「おっかねえな、荒彩様は。いくらお前が女といえども勝てるとは微塵も思っちゃいねえよ。


ただ、やるんなら“上”にバレねえようにやれってこった。」


「ご忠告どうも。でも、バレるのが怖くてこんなことやってられないよ」


「ま、そりゃそうだな。じゃ、まだ仕事があるんで」


そう言って従業員と目を血走らせた男は闘技場の中へ向かう。
/ 72ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp