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スパイラル 〜螺旋の先〜【気象系BL】

第15章 One Step


【智side】

「ん、ん、ん、あっ、あ…あぁっ…」

翔くんが奥を突く度に、脳天が痺れる。

さっきイッたばっかりなのに、もう波が襲ってきて。

狂ったみたいに、翔くんを求めるのを抑えられない。

違う…
もう、とっくに狂ってる。

キミに…………

「あっ、あっ…も、イクよ…」
「智…俺も…」

鼓膜を擽る、翔くんの艶を帯びた低い声。

奥を抉るスピードが、また速くなって。

「あ、あ、あっ…イク…イクッ…んああっ!」
「…んんっ…智っ…!」

すべてを解き放つように、同時に爆ぜて。

翔くんが繋がったまま、後ろからぎゅっと抱き締めてきた。

「智くん…愛してるよ…」
「俺も…翔くんのこと、誰よりも愛してる…」

今までも。
これからも、ずっと…………





その後、ベッドに移動してもう一度抱き合って。

そのまま翔くんの腕の中で、微睡んでいた。

翔くんの手が優しく髪の毛を鋤いてくれるのが、すごく気持ちいい。

「あ、そうだ。忘れてた」

だけど、そう呟くと突然ベッドを降りてしまって。

俺は目を擦りながら、その後ろ姿を見つめた。

「どしたの?」

翔くんはクローゼットを開いて、なにかを取り出す。

「はい、これ」

手渡されたのは

真新しい、青のバスローブ。

「月曜じゃなくてもさ…これ来て、待っててよ。いつでも」

上半身を起こした俺を抱き締めながら、翔くんが囁く。

「…俺も、あるんだ、プレゼント」
「え?」

その頬に一つキスをして。

珍しく持ち歩いてた鞄から、取り出したものを渡した。

翔くんは驚いたように何度も瞬きしながらその赤い包み紙と俺の顔を交互に見つめてたけど。

「開けてみてよ」

俺の言葉に促されるように、それを開ける。

現れたのは、濃紺に細い赤のストライプの入った、ネクタイ。

「今度のZEROの時、着けてね?」

そう言うと、嬉しそうに笑ってキスしてくれた。

「これ着けた日は、智くんを抱いていいってことだよね?」
「翔くんが抱かれるのでも、いいよ?だって赤も入ってるじゃん」
「いやいや、ベースが紺だから、智くんが下でしょ?」
「じゃあ、じゃんけんする?」
「ムード、無ぇ〜!」

二人で、声を上げて笑って。

ずっと、ずっと一緒にいよう。

愛してるよ、翔くん。


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