第4章 俺平凡な高校生、隣の奴は…怪物?
俺は今日の事を自室のベッドで考えていた時だった。
ピコン、とメッセージの着信音が鳴ったので携帯を開く。
うわ、もう0時だ…早く寝よう。
そう思いながらメッセージを開くと優里だった。
1週間前に「久しぶり、大丈夫か?」と送ったメッセージに対する返信だった。
メッセージは「全然大丈夫!でも勉強分からないから教えてね」と書いてある。
俺は「おう!」と返すといつものキャラクターのスタンプが返ってきた。
このままじゃ会話が終わってしまう…
俺は話題が何かないかと探していたが、向こうから先に「おやすみ」と送ってきたのでそこで会話は途切れた。
なんだこれ……。
目の前が真っ赤だ。街が全部燃えている。
あたりは炎と、炎から逃げ惑う人々の叫びで埋め尽くされている。
何が何だかわからない俺は何故か赤黒い空を見ると、何かが飛んでいるのが見えた。
それはだんだん降下してきて、俺の眼の前に降り立った。
人間なのか…?
人の形をしているが、空から来たその異様なそれに戸惑いを隠せない。
その中でそれは逃げ惑う人々を追いかけている。
ーなっっ!嘘だ、殺してる……
しかしただ追いかけてるだけではなく、
それの近くにいた人間たちの頭部がどこかに飛んでいる。
あまりに気持ち悪い光景に俺に吐き気が襲ってきた。
顔を上げると、それの顔が見えるほど近いところにそれがいた。
血や煤にまみれてるが、それの顔は見たことがあった。
優里っ……なんで……
俺が優里に無意識に手を伸ばすと、彼女はこちらを向いた。