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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第3章 愛しい爪先に口付けを / 伊達政宗



「政宗は嫉妬もしてくれないし…、その事で昨日喧嘩しちゃったんです」
「やれやれ、お前らしい平和な悩みだな。 明日から遠征に行く兵士達に聞かせてやりたい位だ」



でもそんな平和な悩みでも舞にしてみれば、重大な事なのだろう。
別に馬鹿にしている訳ではなく、単にからかいやすいから、少し意地悪な言葉出るだけだ。
逆に光秀は、舞のそんな純粋過ぎるところが、眩しく羨ましいとまで思えた。




「すみません、忘れてください」
「別に謝ることはない、助言するとすれば…そうだな」



光秀は、懐にしまっている、ある薬をふと思い出した。
遠い異国、明の商人から買った珍薬。
これの効果は…もしかしたら今の舞にはぴったりかもしれない。



「舞、お前にこれをやろう」

そう言って光秀は、懐から小さな小瓶を取り出すと舞に手渡した。
薄桃色の液体が入った、ちょっと…いや、かなり怪しい。


「お酒…ですか?」
「酒じゃないんだがな、今のお前には特効薬かもしれん」
「でも、ちょっと怪しいんですけど」
「信じるか信じないかはお前次第だ」


舞はにこにこと妖しげな笑みを浮かべる光秀に、疑問を抱いている様だったが、せっかくくれたんだから…と、それを口にした。


それを全て飲み干したのを確認し、光秀は席を立った。
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