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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第13章 敏感少女~俺を感じて~ / 豊臣秀吉




「私ね、感じないの……」


え。
そんな事を相談されるあたり。
俺、男として終わってる?

むしろ。
そーゆー対象に見られてない?


俺は、豊臣秀吉。
あくまでも舞の兄貴……の筈。
















「舞、食い終わったか?」
「うん、とっても美味しかった!」
「それは良かった。 おい、飯がついてるぞ」
「あ……ごめんなさい」


秀吉が、舞の口の端から飯つぶを指で取る。
すると、舞は照れくさそうに笑った。



今日は久しぶりに舞と市へやってきた。
半日休みだったので、舞を思いっきり構い倒したい……と。

反物屋に行くという舞に、無理やりくっついてきた。
夕餉を久しぶりに一緒に取り、終わったら安土城に送り届ける……はずだった。



「ねぇ、秀吉さん」



舞は箸を置くと、神妙な顔つきで秀吉に尋ねた。
今まで楽しそうに話していたのに、急に声色が変わったものだから、秀吉は少しびっくりする。



「どうした」
「秀吉さんは、私のお兄さんだよね」
「ああ」


(本当は……兄貴以上の感情があるけどな)


ずっと舞には恋慕していた。
いつかこの手に抱きしめたいと。

でも、兄妹の壁を壊したら、今のように舞は接してくれないかもしれない。

そう思い、ひた隠しにしてきた。


舞も兄貴以上には思っていないだろう。
だから、この答えは正しい。



「それが、どうかしたのか?」
「秀吉さんを、お兄さんと見込んで相談があるの」



舞が、ものすごく深刻な顔をするので、茶を飲む手を止めて聞き入る。

一体どうしたと言うのか……


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