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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第12章 純情アンチテーゼ〜蜜月〜 / 伊達政宗






純情アンチテーゼ、おまけ





「なんだ、政宗。 ご機嫌だな」
「秀吉」


秀吉に声をかけられ、政宗はにやけた口元を閉めた。
舞と想いが通じ合い、昨夜の甘い一時を思えば、顔をほころばせずにはいられない。


(あんなに乱れて……可愛かったな)



思わず思い出していると……



「ん? 政宗、なんだ、それ」


秀吉が、政宗の手にある人形を指さした。
政宗はそれを手の中で遊ばせながら答える。



「昨日、舞にもらった」
「それ、夫婦雛だよな?」
「秀吉、よく知ってるな」



舞が帰り際に、政宗に渡したものだった。




『これで私達、ずっと一緒だよ。 一緒に居ようね』




そう、はにかんで言った舞が忘れられない。




(なんで、あいつはこう可愛いんだろう)




「そうか、理解した」

そう言った秀吉の目元が、キリキリ音を立てて釣り上がっていく。
そして、鬼の形相で政宗を睨んだ。


「今日、腰が痛いって舞が寝込んでるのは、お前のせいだな、政宗」
「えっ……あ」



(昨夜、ちょっと貪り過ぎたかも……)



明け方まで寝かさなかったし。
ちょっと派手にやり過ぎたかもしれない。



「じゃあ、俺、舞の見舞いに行ってくる」
「政宗、お前は行くな。 何するか、解ったもんじゃない」
「人をケダモノみたいに言うなよ」
「お前はケダモノだっ」


秀吉の一言に、政宗は思わず吹き出す。


(いいんだよ、舞だけのケダモノなら)




今日は晴れ。
きっと夜にはまた、蜜月が浮かぶだろう。

そしたら、また迎えに行こう。
俺だけの、お姫様。














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