第10章 Butterfly / 豊臣秀吉
その一言に、秀吉は頭を鈍器で殴られたような感覚を覚えた。
(ああ、本当にもう駄目だ)
秀吉は舞の額に口付けを落とすと、舞を抱えて褥へ運ぶ。
寝かしつけると、舞に覆いかぶさり、そのまま半身を預けた。
髪を梳いてやると、舞は気持ち良さそうに目を細める。
「秀吉さん……」
「ん……?」
「あのね、聞いて」
舞が秀吉の首に腕を巻つけ、そっと引き寄せた。
「愛してくれて、ありがとう」
耳元で、囁かれた愛の言葉。
きっと舞は真っ赤になっているだろう。
秀吉は、その顔を覗き込み。
優しく口付けを落とした。
「こちらこそ。 愛してくれて、愛されてくれて、ありがとう」
終
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