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白い雪【名探偵コナン】

第28章 緋色──Rye, Bourbon, Russian


キャメル捜査官に用……?

「君ならうっかり口を……滑らせてくれそうだから……」
「あん?」

安室さんの挑発にキャメル捜査官が乗りかける。
安室さんの真意がよく分からない私は2人を止める術もないため、じっと様子を見ていた。

「楠田陸道という男を知っていますか?」

その言葉で安室さんの真意が分かった私は下唇をぎゅっと噛んだ。

「楠田陸道?知らないなそんな奴……」

キャメル捜査官はシラを切る。

「ここの病院の入院患者で……この近くに車を乗り捨てて姿を消した男ですよ……」

安室さんはキャメル捜査官にゆっくり近づきながらそう話した。

「何でも拳銃が絡んでるとか……。お仲間から聞いてませんか?」
「さぁね……」

冷静に対応するキャメル捜査官。
安室さんはどうにかして情報を得たいのか、かなりキツイ言葉で更に挑発を重ねた。

「ああそうか……。君のような下っ端捜査官には……降りて来ない情報ってわけですね?」

その言葉に少しだけ動揺の色を見せたキャメル捜査官だったが、病院のドアが開き、ジョディさんが彼を呼んだことで話は強制的に終わった。

「……何のつもりですか?」
「何の話です?」
「しらばっくれないで?あんなにキャメル捜査官を挑発して、次はジョディさん?随分と手の込んだ事をしてくれるのね」

赤井秀一はもう死んだというのに。私は冷たい視線を彼に向けた。

「僕はそう思っていませんよ……。近いうちにそれを証明してみせますよ……」

そう言って彼は愛車である白のRX-7に乗り込んで病院を後にした。

それを見届けた私ははぁ、と大きくため息をつき、コードレスイヤホンから聞こえる会話に耳を澄ませた。

《……でよ!……の男に楠田のこと喋ってないでしょうね?》

所々ノイズが入って聞き取りづらいが、聞こえなくはない。

《もちろんですよ……。奴が車の中で拳銃自殺したなんてことは……口が裂けても……》

──!!!

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