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白い雪【名探偵コナン】

第25章 果実が詰まった宝石箱


目暮警部が怪訝な顔をした時、小五郎さんの後ろからヨーコさんが口添えした。

「私がプロデューサーに頼んだんです……。収録時間が迫ってるって聞いていたので、毛利さんなら出てくださるかもと……。スタジオにいらっしゃることはメールで伺っていましたので……。剣崎君も面識のある毛利さんならやりやすいって……。ですよね?樽岡プロデューサー……」

ヨーコさんは後ろにいた樽岡プロデューサーにそう確かめる。
樽岡プロデューサーも「ああ……」と頷いた。

「名探偵の毛利さんならネームバリューもあるし……スペシャルゲストとしてなら番組が成立すると思ってね……」

ちなみに、この箱に鍵を2つかけるという話は本当。

まず最初に、フードコーディネーターの春日さんがお題の果実を箱に詰め、南京錠をかけて日売TVに送る。
その箱を受け取った樽岡プロデューサーが別の南京錠をかけてから春日さんの元へ送り返し、春日さんが自分のかけた南京錠を開けて再び日売TVに送る。
そして司会の剣崎さんが番組冒頭でプロデューサーから受け取った鍵で南京錠を開け、初めてお題の果物が分かる、という仕掛け。

「……ということは、遺体を箱の中に入れられるのは……最初に鍵をかけた春日さんか、最後の鍵を持っていたあなたのどちらかになりますなァ……」

目暮警部に疑いの目を向けられ、樽岡プロデューサーは「いやいや……」とたじろいだ。

「鍵を司会者に渡すといっても番組内でですよ?それまでは東都銀行の貸金庫に保管していて、私の手元にはありませんから……。南京錠の方は私のデスクの引き出しに入れていて、ADにかけさせていますけど……」
「そのADは誰ですか?」

目暮警部に訊かれ、樽岡プロデューサーは後ろにいるADを指した。

「そこにいる降谷君です……。いつも彼にかけさせていて、箱の管理も任せてますよ……」

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