• テキストサイズ

赤い右眼 【東京喰種】

第5章 捨てるもの


『みんなを…助けて』

彼女の言った最後の言葉。
あれはクラスメイトの事だと思って、自分が殺したのに何言ってるんだ。とか思ってたけど…

違う。違ったの…。

みんなっていうのは…

    喰種の事だ---―

「うっ・・・」
涙がとめどなく溢れてくる。
必死で上を向くのに止まらない。

『麗來はさ…周りの人に流されないよね』
『…そうかな。ただ自分が正しいと思うから』
『あはは。まぁね…。ねぇ、麗來…
   大人になったらきっとみんなの考えに飲まれるんだよ』
『…ふーん』

小学生の時、彼女は泣きそうな笑顔で言っていた。

『でも麗來はみんな…この世の生き物全て…救って欲しいの』


あの時のみんなっていうのは…人間も喰種も…。

そんなのできるわけ…ない。
喰種を救うなんて…。私には…。

違う…。子供の頃の私は自信に満ち溢れていて、初めてする事も全部…できると思えた。できた。

私は大人になった。その気持ちも同時に大人になってくれているのならば…

救える。…喰種も、人間も!!

世界を…変えてみせる!!
/ 37ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp