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【NARUTO】火影の嫁

第2章 ぬくもりの分け方


隠れ里に嫁いだ牡丹が忍術に興味を持つことは、至って自然に思えた。ただし、向いているかどうかは別の話である。体術などは以ての外だ。

しかし、忍として扱う術ではなく、あくまで護衛対象として、万一の際に刺客の隙を作るくらいは、望めるかもしれない。

「アカデミー卒業程度の術は、考えてもいいかもしれないね」

背中を押してやると、牡丹は嬉しそうに笑った。そうすると、真っ青だった顔色にも赤みが差す。得心した様子のテンゾウも、カカシに加勢した。

「アカデミーは名案ですね。前例もありますし、護衛も節約できます。通しやすい案件だと思いますよ」

アカデミー、と牡丹は繰り返した。先ほど見て回った景色の中で、彼女の目にどう映っていたのだろう。

里に所属する者にとっては、最初に関わる組織がアカデミーであることは然るべきものだ。子どもたちの教育機関としての体系に、里外で教育を受けた彼女の目が入ることは、アカデミーにとっても僥倖なのかもしれない。

「案外、向いてるかもしれないね」

呟いてみると、テンゾウはまた首を傾げた。それを見た牡丹は、また少し笑った。
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