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【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第1章 月小屋の宴、開幕す。




満月の光で照らされた美しい庭の真ん中に

お茶会の準備がされている。



その長い長いテーブルには

白い軍服に身を包んだ者たちと
黒い軍服に身を包んだ者たちが

対峙して座っていた。




「レイア…君がここに来てしまったことは誤算ではあったけれど、これは『嬉しい誤算』になりそうだよ」


白ウサギのブラン、と名乗る、
レイアが追いかけてきた男性は

柔らかい物腰で手を取り
この緊迫した会場に連れてきてくれた。



ブランの話によると
ここは19世紀ロンドンではなく

クレイドル、という国らしい。


ロンドンに帰るには
どうやら次の満月を待たないといけないらしい。


(そんなおとぎ話みたいなことって…ある?!)


信じられない気持でいたが

目の前にいる一触即発ムードの軍人らしき者たちを見ると
ロンドンではないところにいることだけは信じることができそうだった。


(とりあえず…ロンドン、じゃない)




軍服を着た男たちは
ブランとレイアの姿を見て様々な反応を見せる。


「ブラン、一体その女性は誰なの?この会議に関係ある人物?」

真っ先に口を開いて畳みかけるようにしゃべり出したのは
白い軍服の男性だった。


男性と呼ぶのをためらってしまうほどの美しい顔立ち。
ビスクドールのような透き通った顔だ。


「ええ、ヨナ。状況が変わりました。今から両軍に説明いたします」


ヨナ、と呼ばれた美丈夫な男性は
まだ何か言い足りなさそうな顔をしつつ席についた。




両軍が対峙するテーブルの、誕生席にブランはレイアと共に並んで立った。


「赤の軍、黒の軍、両軍の調停に関する話し合いの場を、今宵設けるはずでした。が…」

ブランは一瞬レイアの顔を見る。

(え、何…調停って?)

「事情が変わりました」


「あ?調停はなしってことか?じゃあぶっ放していいんだな?」

今度は黒の軍服を着た、バイオレットブロンドの男が頭の後ろで手を組みふんぞり返った。

「ちょっとフェンリル!今はダメよ?!」

その隣にいる長髪の男性は、女性のような言葉でたしなめた。



ブランは苦笑して続けた。



「フェンリル…ぶっ放すより楽しい解決方法ですからよく聞いて下さいね」






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