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大切【NARUTO】

第32章 日向





ヒナタの気配がだんだん濃くなる。
これはかなり近い証拠だ。

それはキバも感じ取ったらしく、ネジにそれを伝える。


『人数有利ではある…このまま突っ込む?それとも策を練る?』


「そんなもの、行くに決まってんだろ!」


そんなの選ぶまでもない。
そう言っているかのようにキバが叫ぶ。


「…待て。それは無謀だ。」


そう言ったのは白眼を使用しているネジ。
なぜダメなのかと思った時、敵の気配がこちらへ向いた。


(…トラップを発動させた事が分かったのかしら。)


警戒心を強められてしまい、下手に手を出す事ができない。
これで突っ込むのは駄目になった。

戦えば勝てるかも知れないけれど、あくまで今回はヒナタ救出が目的。
より確率の高い道を選ぶのが基本だ。


「止めたって無駄だぞ。おいリク、行くぜ。」


『待って!今はダメ。相手が私たちのチャクラを探ってる。』


「お前…!ヒナタを助けたくねぇのかよ!」


『助けたいから今はダメって言ってるの!』


チィとキバは赤丸を連れ、行ってしまった。

作戦を練り直した後、リクは小さくため息をつき、ヒナタに変化をした。


『キバがヒナタを連れて逃げようとした時に、この煙玉で相手の視界を防ぐ。
そこで私達が飛び出し、変化した私達を敵に追わせる…つまり囮です。
少々負担がかかる作戦だと思いますが…
そこで足止めができれば、キバは足が速いし、ヒナタは確実に助けられます。』


囮で相手と対峙しても、時間を稼ぐ自信はある。

できるだけ手短に要領を話したが、ネジは一言で了解し、キバに変化した。

そして気付かれないように気配を殺し、敵に近づく。

そしてキバがヒナタを連れて逃げようとした時、リクは煙玉を地面に叩きつけた。


『ネジさん、行きましょう!』





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