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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第1章 僕達のちょっとした悩み


「分かったよ? 翔君はそれでいいんだよね?」

もしかしたら笑い者にされるかもしれない。
軽蔑だってされるかもしれない。

それでも翔君が僕と…って言うなら、僕に断る理由なんてない。

「智だから…。智とだったらさ、例え軽蔑されたって、乗り越えられる、って自信があるから…」

翔君は昔っからそうだ。
その根拠のない自信は、一体どこから湧いてくるの?

ちょっとだけ羨ましいな…
僕にはないから、そんな自信…

「おいで?」

胡座をかいた膝を、翔君がポンポンと叩く。

これは“抱っこして上げる”の合図。

僕が不安を感じてる時は、決まって翔君はこの合図を僕に向かって送ってくる。

やっぱり翔君には適わないや…
僕の心の中まで、全部お見通しなんだもん…

「僕、重いよ? いいの?」

「知ってる。でも構わないよ。だからおいで?」

「もぉ、酷いんだから…」

わざと拗ねてみせる。

そうすると、決まって翔君は僕の髪をクシャッと混ぜながら、優しいキスをくれるんだ。

キス一つで誤魔化される僕って、相当単純に出来てるんだと思う。

気付けば、僕の頭は翔君の膝の上で…

見下ろす大きな目が、嬉しそうに細められる。

「ありがとな、智」

「ば〜か、今更だろ?」

だって僕達は保育園の時から、ずっと…
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