第67章 【番外編】治してください
「ルルさん、おはようございます。」
「………ん、ぁ、ジェイド、さん…」
「すみません、いつものように無理させてしまいましたね。」
あたりを見渡すと、もうすっかり朝の日射しだった。
「も、もう、心配してたのに……」
「でも、ルルさんのお陰ですぐに良くなりました。
ありがとうございます。」
キラキラと眩しい笑顔でそんなことを言われると、恥ずかしさとむっとした感情はどこかへ消える。
ぎゅうっと後ろから抱き締められると、あまりの幸せに蕩けそうになる。
「元気になって、よかったです…」
昨日のどこか弱ったジェイドさんはやっぱりらしくなくて見ていられなかった。
安堵もあり、ふうっと息をつくと、腰にあたるそれが……。
「!!」
「昨日の激しいルルさんを思い出してしまいました。
本当に、可愛らしくて。」
ぞくっとするその声に、指先に、私は逆らえない。
「今日も1日、二人でゆっくり、休みましょう?」
一言一言、ねっとりと言われる。
「はっ……」
思わず熱い息が零れ、やがて私の甲高い声は全て塞がれていった。