第2章 絶滅した夜狐族
これは攘夷戦争が終わった少し後の話…
──────ここは小さな村。
夜狐族と白虎族が暮らしていた。
昔から白虎族は夜狐族に仕えるという使命があった。
夜狐族は夜兎族より戦闘能力が高く人々から恐れられていた。
「「「誕生日おめでとう!」」」
『ありがとう!!』
蓮「お嬢、いくつになられたのですか?」
『えっと…15よ!』
蓮「大きくなられましたね。」
『ええ!蓮はいくつ?』
蓮「そうですね…俺は歳を取らない種族ですから。強いて言うなら20代前後ですね」
『ねぇ!蓮!』
蓮「どうしました?」
『あのね…私が蓮と同じ歳になるまでずっと一緒にいてね!』
蓮「はい。もちろんです!」
そう…あの時は私の誕生日でいつもと変わらない日だと思っていた。
ドォン!!!!!
『…!? 』
蓮「お嬢…気を付けてください。敵に囲まれてます」
『い、今のは爆発…!?あそこは…蓮と私の母様と父様がいる場所じゃ…』
蓮「お嬢、一気に走りますよ。しっかり捕まっててくださいね。」
白虎になった蓮は私を乗せ村まで走った。
『う…そでしょ…』
蓮「……。」
『母様…父様…』
私達が村に着いた時には遅かった。
村全体を覆う真っ赤な炎
私の目に酷く焼き付いた。
ガサっ…
蓮「お嬢。隠れますよ。」
『えぇ… 』
私たちは木陰に隠れた
?「夜狐族と白虎族か。夜兎族より強い戦闘民族を全滅させたんだぜ!金が沢山入ってくるだろうな。」
?「あぁ。そうだな。殺さずに吉原でも売り飛ばせば良かったかもな。こいつら全員顔は悪くない」
そう言い母様の顔を足で蹴った。
『…っ』
蓮「…!」
蓮は慌てて私の口を手で抑えた
?「誰だ」
男達は私たちの隠れてる場所までやって来た