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【テニスの王子様】千石清純【裏夢】R18

第2章 クラスメイト女の子


きらきらした目で小物のコーナーに進んで行くさん。

「何を買うの?」

さんがびくりとする。

「あっ…と、リストバンド…」

何故か気まずそうな顔をするから、気になった。

「そうなんだ、俺もそろそろボロいから新しいの買おうかなぁ~」

並ぶように歩いて売場を見ると、色とりどりのリストバンドが所せましと陳列されていた。

「うわぁ、ここ品揃え良いなぁ」

「うん、バドミントン関連のアイテムも多くてよく来るんだ」

照れるように肩下まである毛先をくるくると指に絡める姿は、さっきの笑顔と同様、教室ではあまり見ない姿でクールな姫のイメージのそれとは違う。

手に取ったリストバンドはラケットメーカーでも有名なもので、レディースなのか、パステルカラーのピンクに少しレースが縫い付けてあった。

「かわいいね、それ。姫にぴったり」

こっちを向いたさんは少し怒ったような顔をしていた。あれ?何かやばいこと言った?

「私………フリルとか好きなんだけど、やっぱり似合ってないのかな…みんな姫とか言うし…。小学生までショートヘアで男の子っぽかったから、中学入って気合い入れすぎちゃったかな…」

視線を落としながら話す姿はクールさのかけらもなくて、なんだか無防備に見えた。

「ちゃんは、女の子らしくて可愛いと思うよ」

「えっ」

上げた顔は頬が紅く染まっていて、俺までなんだか顔が熱くなる。

可愛いなぁ。調子狂うなぁ。

「…でも、千石くんは、みんなに可愛いって言うじゃない」

「へ?」

まるでやきもちを焼く恋人の様な発言に、驚いて間抜けな声が出る。

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