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【テニスの王子様】千石清純【裏夢】R18

第2章 クラスメイト女の子



「私の用は終わったから、千石くんは?行きたいところは?」

「う~ん、ゲーセンは室町クン達に会いそうだし、ケーキ屋は阿久津達でしょ?やっぱりカラオケかなぁ、でもお腹すいた?」

「ああ~少しすいたかも」

「じゃあ食べて帰らない?お家、平気?」

「うん、連絡すれば大丈夫」

「よっしゃ、じゃあお好み焼き食べに行こう!」

「うん」

嬉しそうな笑顔に心臓がぎゅ、と掴まれたように痛んだ。

なんだよこれ、くそ。

「近いの?」

「うん、さんちって、●●町?」

「うん、端っこだけど、●●町の△△」

「あ、やっぱ近所なんだ、俺んちと」

「そうなんだ」

「家から近いよ」

「近くにお好み焼き屋さんがあるなんて知らなかった。千石くんは結構行くの?」

「うん、部活終わったあとに部員達とたまにね。南と東方も2人でよく来てるみたい」

「そうなんだ」

何かを考える素振りを見せたさんに「2人の顔、思い出そうとしてるでしょ」と言うと、さんは申し訳なさそうな顔をした。

「うん、あの二人って、たまに名前間違えそうになるんだよね」

「地味"sだから仕方ないよ」

「じみーず?」

言ってからさんが噴き出す。

「あはっ、ひどい」

「でもほんとでしょ?」

「…うん」

今度は顔を見合わせて笑い合う。

「ちゃんって、教室にいる時と、雰囲気違うよね」

「えっ」

また頬が紅くなる。

「教室にいる時は、高根の花って感じ。声かけにくいっていうか」

いわゆる女子っぽさはなくて、凛とした感じ。

「…実は…昔からの友達は知ってるんだけど、私、人見知りなんだよね。だから学校だと、なんか気を張っちゃって、上手く話せなくて…。友達も、少ないし…お手洗いとか、皆で行くみたいのも苦手で、空気読めないんだろうね、なんか、難しくて」

俯いて、耳に髪をかける仕草が可愛い。

「そうなんだ、今日は、平気?」

「あ、うん、千石くんは本当、女の子慣れしてるからかな?人を笑わせたりするの上手だね」

「あはは…」

俺は君だけを笑わせてあげたいよ…とかは言えない。なんてヘタレなんだ。

でも、この子に浮ついた言葉を投げたくないと思った。
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