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罪と罰【終わりのセラフ】

第10章 上位始祖の血




(フェリドside)


自室に入り鍵を締める。

基本的にどの部屋にも入っていいと許可を出しているが、ミカくん以外の子供はこの部屋には近づかない。
だからここが1番落ち着いて作業ができる場所だ。


フェリド
「よいしょ」


アリスちゃんをソファに寝かせて、屋敷で待機させている何も知らない彼を呼びに行こうとドアへと向かう。
ドアまで近づくとドアの向こう側から気配を感じた。

気配からすると、呼びに行こうとしていた彼。
手間が省けたと悠長に考えながらドアを開き、部屋へと通した。



「フェリドくん頼まれた物持って来たよ」

フェリド
「ナイスタイミングだよ、クローリーくん」


頼んでいた箱を受け取り、直ぐに準備に取り掛かる。
その様子を彼はじっと見てきた。

このガタイのいい吸血鬼はクローリー・ユースフォード。
この吸血鬼は前髪だけ赤くて、後ろ髪は黒い。
その髪を三つ編みにしている何だか洒落た吸血鬼。


クローリー
「相変わらずフェリドくんは人使いが荒いなー」

フェリド
「あはは〜君はもう人じゃないだろ?」

クローリー
「あ、確かにそうだ」


中身の無い話をしながら彼女の様子を見るともう時間がない。
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