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罪と罰【終わりのセラフ】

第18章 執着




優一郎
「どうした?クローリー」

クローリー
「いや…」

優一郎
「?」


歯切れの悪い僕に違和感を感じたのか、優は首を傾げ
ている。


クローリー
「800年ぶりに仲間を持たされて大変で」

優一郎
「ん?」


正直に言うが、手紙の内容を知らない優は意味が分からない。
そもそも理解させる必要がないのでこれでこの話は終わりだ。


クローリー
「食事の後に地下に行く」


だから敢えて話を切り、話題を変えた。


シノア
「地下?」

優一郎
「地下に何があるんだ?」


誰かからは聞かれると思っていた。
地下にはフェリドくんの手紙に書いてある通りなら優の家族の死体が並んでいる。
優に聞かせるのはまだ早い。

それにフェリドくんの事だ。
ここにいる人間達の仲間や家族の死体も地下にある可能性がある。


クローリー
「………」


僕の人間だった時の仲間もだ。
彼なら回収できたから死体が保管されていてもおかしくない。

そもそもこの話は後にした方が人間達もしっかり食事を取れるだろう。


クローリー
「地下の話は食後にしよう」

優一郎
「?」


怪訝な顔をする優。
気になったら知りたがる性格らしい彼の事だ。
後で話すなら今教えろとでも思っているのかもしれない。


「行こ」


何と言って躱すか考えようとした時、今まで黙っていたアリスが優の手を引いた。
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