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罪と罰【終わりのセラフ】

第18章 執着




クローリー
「フェリドくんとクルルが捕まって拷問されてるんだよ」

「…拷問」


あの強力な2人の吸血鬼をも苦しめられる拷問。
ルカル・ウェスカーに冗談で言ったが、本当にそんな拷問が存在していたようだ。


優一郎
「俺は助けに行く」

ミカ
「………」


納得していないのか、ミカは少し苦い表情をして優ちゃんを見ている。


クローリー
「じゃあ急速に強くなる必要があるね」

優一郎
「ああ、俺達はまだ弱い」


でもミカの視線に気づかない優ちゃんはお兄ちゃんと話し始めた。


クローリー
「そうだね。今日の君らは十位に苦戦、七位の僕に全滅だ」

「優ちゃん達もフオラと戦ったんだ?」


十位相手に苦戦しながらも戦えるという事は人間にしては強い方になる。


優一郎
「少しだけだけどな」

「そっか」


つまり戦えはしたが倒せなかったからお兄ちゃんが殺したのだろう。


「で、倒さなきゃいけない吸血鬼は何位?」

クローリー
「これから戦う相手は僕より格上の第五位だ」

鳴海
「ご…」


かなり上位の吸血鬼。
人間達も階級を知らなかったのか、驚いて言葉が出ない。


「………」


このメンバーでお兄ちゃんよりもはるかに強い五位に勝てるのか。
私は1人だけ五位の貴族に会った事があるが、彼は恐ろしく強い吸血鬼だった。


「1人なら知ってるけどその人だったら嫌だな」
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