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罪と罰【終わりのセラフ】

第18章 執着




クローリー
「…さて、じゃあ陣形組んで」


そこで空気を読んだお兄ちゃんが話を変えてくれた。


クローリー
「さっき言った通りミカくんが加わってどうなるか試す」


そう言えばそんな事を言っていた気がする。


「私は?」

鳴海
「おいおい、貴族2人がかりは辞めてくれよ?」


念の為聞くと、鳴海が焦って止めてきた。
血を飲んだとはいえ消耗が激しい今、ほとんど戦えないからその方が私も助かる。
でもお兄ちゃんが戦えというのならサポートはするつもりだ。


クローリー
「アリスは見学だ」

「了解」


この怪我を確認しているのでそうだろうと思っていた。
だからすぐに戦闘に巻き込まれない位置まで距離を取る。


クローリー
「じゃあいくよ」

優一郎
「!」


私が離れたのを確認してお兄ちゃんが動いた。
優ちゃん達がどれだけ持つかが見物だ。

そう思いながら見学していたのだが、決着はあっという間についた。
当然お兄ちゃんの圧勝で、これが戦場なら瞬殺だったに違いない。


優一郎
「お前…」


優ちゃんが刀を支えにしてゆらりと立ち上がる。


優一郎
「前より全然強ぇじゃねぇか!!」


まだやるのかと思ったが、全く違った。


クローリー
「手加減してたしね」

優一郎
「はぁ?もうなんなんだよ…」


優ちゃんの言う前とは名古屋での事だ。
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