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罪と罰【終わりのセラフ】

第17章 地下都市の終焉




フェリド
「人間達にも協力してもらわなきゃねぇ…」

クローリー
「あの子達?」

フェリド
「そうだよ」


そこで出てきたのが今もバスで待機しているであろう人間達。


クローリー
「彼ら戦力になるの?」

フェリド
「うん、人間は自分達より強い相手を殺すのが得意だから」

クローリー
「なるほどね…」


フェリドくんが言う事は確かに正しい。
現に人間によって名古屋だけで5人も貴族が殺されている。


クローリー
「それでも無理ないかな…」


あくまでも殺されたのは僕らよりも弱い貴族達。
そしてアリスの話から優達がルカル・ウェスカーを殺したのは分かっている。
だがルカル・ウェスカーは強者が集うレスト・カー派閥でも性格に難があり、比較的倒しやすい方だった。


フェリド
「まあ簡単にはできないよね〜」

クローリー
「うん、簡単だったら怖いよ」


せめて彼らには僕にダメージを与えられる位にはなっていて欲しい。
そうでないと上位始祖など夢のまた夢だ。


フェリド
「それでも優ちゃん達に頑張ってもらうしかないんだよ」


そう言って歩き出したフェリドくん。
彼の表情からいよいよ戦いが始まるのだと悟った。

大阪湾で待ち構えているであろう吸血鬼達相手に僕らは無事に逃げれるのか。
色々聞きたい事はあるが、いつも通り言葉を飲み込んで彼の後ろへと続いた。
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