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例のイケメンは凶暴な男。【ONE PIECE 】

第12章 覚悟しろ。


『いい加減、手を離して………!!』

「絶対、嫌だね………!」

カナエは何とかカルロの誘いを断ろうと必死に説得していたが、なかなか諦めてくれない。
肩に組まれた手を無理矢理引き剥がそうとしても、男の力には敵わずビクともしなかった。
この攻防戦はしばらく続いており、もはや力比べの様になっている。

『この店には……キレイな人が……いっぱいいるじゃん……!そっちにしたら……!?手を離せ………!!』

「ぜっったい……離さない……!!僕は……カナエが良いんだ……!」

カルロもここまで来て意地になっている。

「………そうだっ………!!」

『何……!?』

カルロは手を離したかと思ったら、今度はカナエの両頬をがっちり掴んだ。

「僕のキスを味わえば……気持ち良すぎて、抵抗する気なんて無くなるよ……!!」

『………!!何がそうだっ!だ!意味分かんないっっ』

「いいからっ……大人しくしろって……!!」

カルロは顔を近づけてきた。カナエは動けない。

(イヤーーーーーーー!!!!!)

カナエは思わず目を瞑った。



「うわぁ!!!!」

『!?』

突然カナエの頬が解放され、目を開けると、カルロが宙に舞っていた。

『えっ!?カルロ!?』

カルロはカウンターの椅子を全てなぎ倒し、壁に勢い良くぶつかる。

「痛ってェ………」

すると、カナエの目の前に人影が現れた。

『ロ……船長さん!?』

「船長……?って…………あっ!?」

カルロはローを指差し、口をぱくぱくしていた。

「そ……その帽子……新聞で見た事ある………!あんたまさか………!!!」

ローはカルロを睨みつけていた。その視線だけで殺されそうな程。
カルロは恐怖で腰が抜けている。

「こいつは俺の船の船員だが………何か用か?」

「カナエはハートの海賊団なのか!?」

『…ちょっと違うけど、船には乗ってる。』

「名前で呼び合うとは……随分親しそうじゃねェか」

「えっ!あのっ……!」

(何で私まで睨むんだ!)

ローは明らかに怒っている。しかし、カナエには理由が分からなかった。

「ぼっ……僕は!ただカナエさんとお話をしようと思っていただけでして……!!」

カルロはローの怒りから逃れようと必死だ。





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