第9章 忌まわしき日々
天気は快晴。
今日は絶好のお昼寝日和だ。
「ふぅ〜、さて、どこに行こうかな〜〜?」
先日エニエス・ロビーとウォーターセブンの一件でようやっと任務に解放されたスカーレットは早速船旅に出たのだった。
「そう言えば、この前冬島に行くってなったのにエニエス・ロビーの事があったから結構行けなかったんだよね。
よし、進路変更!!目的地は冬島!早く持ち場についてー」
この海軍船は時にスカーレットの気分次第で進路が変更する事が度々ある。
船員たちにとっては迷惑以外何者でもないのだが、残念ながらこの船の船員たちはもう慣れてしまっていた。
1人の男を除いて…
「まったく、大将!勝手に進路を変更しないでください!」
今日も元気なスザクくん。
今にも能力で私の頭の上に本物の雷が落ちてきそうな迫力だよ。
「まぁまぁ、落ち着いて。良いじゃん!この間結局冬島に行けなかったんだから!」
てゆーか!今日のスザクはまた一段と機嫌悪くない??
私の気のせいかな?
と思い軽く周りを見渡すと船員たちは少しビクビクしながら動いている。
どうやら私1人が感じ取っているわけでもないみたいだ。
さて…これはどうしよう。
「わ、私、部屋で仕事してくるね!」
やっぱり逃げるが勝ち!!!!
私は急いで部屋に逃げ込んだ。
カリカリカリ
「ふぅ〜。…はっ!!」
カリカリカリカ…リカ…リ…
バタン。
「はぁ〜。この書類何枚あるの?」
集中して50枚くらいは整理したと思うんだけど全然というか全くもって減らない。
まぁ、このまで溜めたのは私なんだけどね!
スザクが聞いてたら雷どころじゃない、きっと海に沈められるよ。
そう言えば、冬島にはどれくらいで着くのかを航海士に聞くの忘れてたな…。
今、部屋から出てスザクに会うのも怖いしな。
てゆーか、本当に今日は機嫌が悪かったな。
どうしたんだろ?
予想としては、仕事をせずにおかし食べてゆっくりしてた上スザクに何も言わず進路変更をしたからなんだろうけどね。
「…一緒にいるのが長かったらスザクが考えている事も分かるようになったな」
私はそのまま眠りについていった。