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【おそ松さん】色松恋物語(BL長編)

第15章 スイートよりビター


一松side


カラ松が今日はやけに興奮しているように感じて嬉しかった。
そして、俺も同じくいつも以上に興奮を感じていた。
今まで、体を重ねない日が二週間続く事はあっても一緒に居られない日が何日も続く事は無かったから、ずっと求めてたこいつの存在を傍に感じられて気持ちが高ぶっているんだと思う。

たったそれだけの事でこんな風になるなんて、どんだけカラ松に依存しているんだと自分に呆れる反面、カラ松も同じなのかと思うと自然と頬が緩む。


ざっと体を拭かれ、ベッドに連れてこられる。
勿論、何も着させてもらえなかったので既に素っ裸だ。
無防備な俺の上に髪から水を滴らせるカラ松が覆いかぶさる。
鼻息が少し落ち着いたようだ。
それでも若干熱のこもった息を吐きながら瞳を薄く開いて俺に顔を近づけてくる。
俺はカラ松の首に腕を回して抱き寄せた。


「今日はやけに積極的だな?」
「うるさいよ」


照れ隠しに、いつも奪われる側の唇を奪いに行った。
でも、侵入してきた舌に上顎をなぞられると力が抜けてあっという間に形勢は逆転してしまう。
肩を上下させる俺をカラ松が愛おしそうに見つめているのに気が付いて顔を背けるとカラ松のがっしりとした手が俺の頬にそっと添えられて上を向かされた。


「おそ松と見舞いに来てくれた以来だな、こうやって二人きりの時間を過ごすのは・・・ずっと一松の事を考えていた」

少し頬を染めながら言うカラ松を見て、こいつも恥ずかしいとか思うんだなと嬉しくなって同じく顔に熱を感じながら「俺もだよ」と答えた。
そうやって短いやり取りをしては唇を重ねるだけの時間がしばらく続いた。

何度繰り返したかわからなくなった頃には俺の頭はぼんやりとしていた。
カラ松が頬から耳、耳から首筋へとキスを落としていく。
じわじわと中心に向かっていくことに何とも言えない興奮を覚えた。
そしてぞわりと何かが俺を駆け巡り、俺は思わずカラ松の腕を掴んで震えた。

「か、からまつぅ」
「大丈夫か一松!?気持ち悪かったか?」

何で俺が気持ち悪がるんだと思い、カラ松を見やるとカラ松が酷く心配した顔をしていて驚いた。

「何でそうなるの?」
「え、いや・・・」

カラ松は体を起こすと俺の上から退けて、布団の上に正座をした。
俺も何事かと思い体を起こす。
カラ松は、真剣な目で俺をまっすぐに見て話し始めた。
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