第5章 戦う勇気 手放す勇気

大倉side

いつの間にか

なのかと二人て眠ってしまったベッドの中


"出ていけ！"

そんな横山くんの怒鳴り声で

目が覚めた俺の耳に……



「これは違うんだよ？

ちゃんと説明するから………」


そんな今にも泣きそうな

なのかの声が聞こえる……



でもそんななのかに

横山くんは



「うるさい！

俺のおらん間に

この家で大倉と何してたかなんか

聞きたくもないわ！」


なんて冷たく突き放す…


「本当に…ごめん…なさい……

裕兄……ごめん………」


俺の腕の上にポタポタと

なのかの流す涙の粒が落ちてくる…




もう泣かさへんて決めたのに……


また俺のせいでなのかを泣かしてる…



"悪いんは全部俺や"


そう分かってるけど


これは……




我慢できそうにない……




「横山くん…

さっきの言葉本気なん………？」