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With Live Planet _この星で生きる_

第5章 最怖の相手


「メインは2丁拳銃ね、ボタンで短剣が出る仕組みとなってる。

名前は花鳥風月【ビーナス・ベラコッタ】アテラスだけの特注品だ」



そう言って私に手渡してくる。

黒い本体に花や鳥など繊細なモチーフが彫られている。


拳銃を構えた時にちょうど指が届くあたりにあるボタンを押す。


すると銃口から刃がでてきて、短剣へと姿を変えた。



「すごい…手に馴染む」



さすが特注品だ、と眺めていたら次の説明が入った。



「そして、このペンはここのボタンで長剣になるから」



そう言って黒光りしているペンをガブリエルさんがペン先を出すようにフリックすると長剣に変わった。



私がそれを受け取ると、ペンについてる弓矢のチャームに目がいった。


「そのチャームを手で握ってみて」


右手でぐっと握ると不思議なほど自然に弓矢は大きくなり、武器として使えるほどになった。


大きくなった時に初めて気づいたが矢羽の所や弓に星や月の飾りが付いていて可愛らしい。



「長剣が万華繚蘭【コールデスペタル】で、弓矢が星叶死夢【プラネットデスタ】だよ。

まぁ、おぼえなくていいよ。長いし」



弓から手を離して元のサイズに戻すと、私は2丁拳銃を握る。


片手で構えて、右目だけで100m離れた的に絞る。


手に反動が伝わったと思ったら、的に命中した。



「バッチリ真ん中、悪くないね。」


ガブリエルさんには100m先の小さな弾丸が見えるようだ。



その他の武器も試してみると驚くほど私に合っていた。



「モーダリングの人すごいですね」


思わず感嘆の声を漏らすとガブリエルさんも的に向かい、銃を撃っていた。



不思議なのは腰の銃ホルダーから鎖で銃が繋がっていた。



落とさないように鎖をつけてる人は見たことあるが、ガブリエルさんのはあまりに長すぎる。



「これは双死双愛【ラブドットスラー】って言うの。僕の愛銃」


そう言いながらも銃を撃っているが、1つも外れていない。



やはり彼は普通ではないな、と改めて思う。


「どっちが先にこの位置からあの鏡割るか勝負ね」


その鏡はもはや存在を疑うほど離れていて、確認しづらい。


しかし、負けられない。



「ーはい、私から行かせていただきます」




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