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With Live Planet _この星で生きる_

第8章 アースベインの女神2


「10時開始ですー!!」

「機材運んでっ!…それはこっちよ!」



女の人の指示の声が朝早くから城のロビーに響いている。

バタバタと人々が行き来してとても慌ただしい。


なにが起こっているかというと私が宴の時に決意したことを実行したわけです。


そう、今日は手紙の返事を収録する日なのだ。


「アテラスさん、現行のご準備は?」


「できています!噛まなきゃいいけど…」


私は手に持っている原稿を読み直しては、落ち着かない気分だ。

こんなにも大掛かりなことを私は言っていたのだ、と改めて実感する。

だから失敗は許されないというプレッシャーがなんとも………。



あと30分ほどで収録は始まるがみんな忙しそうだ。


「アマテラスさん、こちらでリハーサルを」


私も私で何かと忙しく先ほどからガブリエルさんなどと話していない。


私はリハーサルを行っているとミカさんとラーファさん、そしてガブリエルさん
が覗きに来た。



「意外と上手くやってんじゃん」


「まぁ、俺らのアテラスちゃんだからね」


「なんでお前が偉そうなんだよ」



なんて会話をしているのを聞いていると
なんだか緊張がほぐれてきたようだ。



リハーサルを終え、待っていてくれた3人の元へ寄る。


「お疲れ様、アテラスちゃん!」


そう言いながらミカさんは私にお水を渡してくれた。

ちょうど喉が渇いていたのでベストタイミングだった。


それから雑談も交えつつ、お話しているとついに時間はやってきた。


「アマテラスさん、本番いきます!」


先ほど着替えた真新しい軍服に身を包み、私はロビーの真ん中にある大きな振り子時計を後ろに立った。


「それではいきます、3、2………!」


女の人が私に合図を示してきたので私は一呼吸を置いてから話し始めた。
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